死化粧の事例紹介〜男性の場合

2019.09.11 事例
こんにちは、死化粧師のエンゼル佐藤です。 今回は、死化粧の事例紹介の男性編になります。 遺族さまより、肖像権の使用許可を頂きホームページに掲載許可もいただいております。
版権は当方に帰属します。 無断転用は固くお断りいたします。 あくまでも、ご遺体の死化粧の事例ですので、苦手な方はご遠慮ください。 ※以下の文中、該当箇所をクリックしないと写真が表示されないようにしてあります。
山田太郎(仮名)さん 70代男性
循環不全にて施設で死亡。
30代の頃に蓄膿症?の治療で手術を受け、以後は左上顎の一部が無い状態。 喪主さまが生前のご本人より聞いた話で、真偽は定かではありません。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科で、古い術式で顎の一部を取るものがあった事は事例で聞いた事はありましたが、実例は初見でした。 当方は、耳鼻咽喉科外来に2年半勤務の実績があります。
ご遺族のご要望は、死後に弛緩して開いてしまった口元の改善。 術後は口が歪んだ表情だったそうでしたが、弛緩して顕著になり、見ていて辛いとのお話。
よく見ると、目も少し開いた状態。 口と目の両方を閉じる事と、肌のお色直しの提案をさせていただきました。
当方での処置内容
- 目に小さな脱脂綿を挿入して閉じる処置
- 口腔内ケア
- 肌保湿と髭剃り
- 保湿クリームを使用してのお色出し
- 頬の内側に脱脂綿を挿入しての整願
- 失った上顎に脱脂綿での補正
施術時間:約1時間


ご遺族からのご感想
『どんな顔になるのか、想像もできませんでしたが、まるで寝ているみたいな自然な寝顔になりびっくりしました!』
『こんな仏さんは初めて見ました!凄いですね』
『お化粧していると言われなきゃ、分かりませんでした。凄く自然で綺麗です』
『まるでただ、寝ているみたいで死人だなんて思えないです』
『故人が嬉しそうに微笑んで見えます!見ていて安心しました』
ご感想、ありがとうございました。 貴重なお写真の使用許可をありがとうございます。
大切なご家族を失って、お困りの方へ ご参考になれば幸いに思います。
オマケの秘話
なお、太郎さんは施術中より目から涙を流す様になり、ご遺族も故人が嬉しいのだろうとお話されていました。 太郎さんは死後48時間経過していました。
人は亡くなっても、聴力はしばらくあるのだと、最近の科学雑誌で見た記憶があります。
実はこういう事例は、時々、当方で見受けられます。 理由は分かりませんが、説明の出来ない事は世の中に沢山あるのだと思います。