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遺体修復士の備忘録

2025.03.24 人間心理の深層

【都市伝説の真相】ホルマリンプールで死体を洗うバイトって本当にあるの?

「医学部のある大学の地下に、ホルマリンのプールがあって、そこに死体を沈めるバイトがあるらしいよ……」

そんな話、聞いたことありませんか?

インターネット掲示板や都市伝説系の雑誌・動画などで、時折ささやかれるこの噂。ホラーとも好奇心ともつかないこのバイト話、実際のところどうなのか、遺体復元士のエンゼル佐藤が医学的な視点から真相を紐解いていきます。


◆ホルマリンってそもそも何?

「ホルマリン」とは、ホルムアルデヒドを水に溶かした化学薬品。防腐・殺菌・固定作用があるため、医学部の解剖実習や病理標本の保存などに使われます。

ただし、このホルマリンは揮発性が非常に高く、強烈な刺激臭があるため、人体にとっては非常に有害です。たとえば:

  • 鼻や喉への激しい刺激
  • 呼吸器障害
  • 頭痛、吐き気、意識障害
  • 長期ばく露で発がん性の可能性

◆ホルマリンのプール? そんなものあったら即アウト!

さて、都市伝説にあるような「ホルマリンのプール」にご遺体を沈めるバイトは、現実に存在するのでしょうか?

結論から言うと、ありえません。

そんなプールが大学の地下にあったら、空気中に高濃度ホルマリンが充満し、建物全体が人体に有害な空間になってしまいます。安全基準的にも完全にアウトです。


◆実際の解剖実習ではどうしてるの?

実際の解剖実習では、ご遺体の固定にホルマリンを使いますが、プールのような形ではなく、適切に処理された状態で搬入されます。

また、実習中に使用される薬剤としては、フェノール系やアルコール系の消毒剤などが併用されており、ホルマリンのばく露を最小限に抑える工夫がなされています。


◆ホルマリン漬けの標本は実在する!

では、「ホルマリン漬けのもの」は全く存在しないのかというと、そうではありません。

病理標本としてホルマリンで保存された臓器や組織片は、密閉容器の中で厳重に保管されており、今でも教育や研究の場で使われています。

たとえば、タイ・バンコクにある「シリラート死体博物館」では、実際にホルマリンで保存された臓器や標本が一般公開されています。


◆都市伝説としての“面白さ”はアリ!

「大学の地下」「ホルマリン」「バイト」というキーワードは、ホラーや都市伝説としては非常に魅力的な要素ですよね。

でも、現実を知ったうえでフィクションとして楽しむことで、より深い視点を持つことができます。


【まとめ】

  • ホルマリンは強い揮発性と毒性を持つ化学薬品
  • ホルマリンの“プール”に遺体を浸すバイトは医学的にも現実的にも存在しない
  • 実際の解剖実習では安全管理された処置がされている
  • ホルマリン漬けの標本は密閉容器内で管理されている
  • 都市伝説を正しく理解することで、知識が深まり、エンタメとしても楽しめる

死体にまつわる噂話、気になったことがあればぜひコメント欄やお問い合わせからご質問ください!

次回は、都市伝説「夜中に動く遺体」について医学的に考察してみようと思います!