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遺体修復士の備忘録

2025.04.11 人間心理の深層

宇宙銀行の通帳どこ?残高確認させろや


「宇宙銀行からお金が勝手に振り込まれるんだって」 ある日、そんなYouTube動画を見た。

“徳を積めば、宇宙銀行に預金され、やがて現金が振り込まれる”——そう言う。

いや、待ってくれ。 私、それ、めちゃくちゃ積んでると思うんだけど。


現実で私がやってきたこと

私は医療現場や看取り、事故現場での応急対応など、人命に関わることを長年してきた。 事故現場に駆けつけ、倒れていたお年寄りを自宅まで送ったこともある。 来客の急変、家族の緊急事態…年に2〜3回は何かしら“救命”に関わってきた。

もちろん、報酬なんてない。表彰もされていない。 でも、それでいいと思ってきた。

目の前に命があるなら、動く。それだけだった。


もし宇宙銀行があるなら

そんな行動の積み重ねが“宇宙銀行”に預金されてるって言うなら、 私の口座残高、もうブルジュ・ハリファ買えるくらいあってもいいよね?

でも、現実には:

  • 通帳はない
  • 残高確認もできない
  • 利息の支払い日も未定
  • キャッシュカードも届かない

それって銀行? それって、ただの“気分預かり所”じゃないの?


「考えるな、感じろ」って、それブルース・リーやろ

反論すると「考えるな、感じろ」と言われる。

……はいはい、それブルース・リーの武術論やろ! 銀行業務に思考停止を持ち込まないでください。


ジョアンナ姫の前世話

知人にタロット占い好きがいて、ある日こう言った。

「私の前世は西洋のお姫様“ジョアンナ”だったの」

……いやいや、今は現世の話しようや?

「どこにその戸籍謄本あるの?取り寄せて見せて?」って、喉まで出かかった。

で、私も言いたくなったよ。 「じゃあ、私の前世は古代ローマの水道に棲んでたリケッチアですけど、何か?」

微生物にも魂あるの? 前世って何でもアリ? 証明も戸籍もない…… 宇宙銀行と同じやないかい。


ジョアンナとの討論:土地と鳥居の話

さらにジョアンナ姫、次なる話題を持ってきた。

「条件は良いのに、作物の収量が増えない畑があるの。地元では“いわくつき”って言われてるの」

そう言って差し出してきたのが、その土地の写真。

私は光源を見た。 影の位置、明るさ——写真は西日で撮られている。

鳥居が写っているが、社が見えない。 通常、鳥居は東向きで、その直線上に社があるもの。 でも、この配置は明らかに不自然。

つまりこれは、**地鎮や病気、何かを封じるための“封じ系の社”**と推察できる。

それを淡々と説明した。

ジョアンナ姫、顔面蒼白。 彼女の“波動が悪い土地説”は、現実的な推察により瓦解した。


スピリチュアルは人を救わない。救うのは行動だ

スピリチュアルな言葉や思想が心の支えになることはある。 でも、実際に人を救うのは「行動」だ。

  • 「波動が上がりますように」ではない。 水を差し出した人が命を救う。
  • 「守護霊がついてます」ではない。 心臓マッサージをしてくれた誰かが命をつなぐ。

私は、宇宙銀行から振り込みを受けたことがない。 でも、何度も命に寄り添ってきた。 だから、言わせてほしい。

現実を変えるのは、“思い込み”じゃない。“行動”だ。

それでもあなたは、まだ宇宙銀行を信じますか?