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遺体修復士の備忘録

2022.01.29 グリーフ関連のコラム

遺体が涙を流すことはあるのか?現場で見た“仏さんの涙”とグリーフケア

こんにちは。遺体修復士のエンゼル佐藤です。今日は、現場で実際に起きた不思議な出来事と、それがご遺族の心にもたらした意味について、グリーフケアの視点からお話ししたいと思います。

遺体が涙を流すことってあるの?

ある日、ネットでこんな質問を見かけました。
「遺体って、涙を流すことがあるんですか?」

……実は、あるんです。

信じがたいかもしれませんが、私自身、現場で何度も目にしています。
中には死後4日が経過していた方から、涙が一筋こぼれていたというケースもありました。
もちろん、湿度や状況も考慮しましたが、どう見ても自然な涙のように感じられました。

なぜ涙が流れるのか?医学的な見解は…

厳密には、毛細血管の変化や涙腺に残る体液が関係しているという説もあります。
また、海外の研究では「人は死後しばらくの間、聴覚が残っている可能性がある」といった報告もあるようです。

けれど私は、あえてその理由を“追求しすぎない”ようにしています。

グリーフの中で涙は「メッセージ」になる

その涙を見たご遺族のひと言が、いまも忘れられません。

「ああ、この人、何か言いたかったのかもしれない」
「一人で逝ったんじゃない。最後まで私たちを想ってくれていたんだ」

その瞬間、医学では説明できない「心の癒し」が生まれていたのです。

グリーフケアの現場では、こうした小さな“サイン”が、ご遺族の心を支える大きな意味を持つことがあります。
涙を「ただの生理反応」と切り捨てずに、心の物語として受け取ってあげることが大切だと、私は思っています。

科学と神秘のあいだに

科学は多くを解き明かします。
けれど、人生の終わりには理屈では語れない神秘があってもいい。

亡き人の涙を、
「偶然」ではなく「最後のメッセージ」だと思えるなら——
それは、グリーフ(悲嘆)の中に差し込む、小さな光になるかもしれません。


【おわりに】

涙の理由を知ることよりも、
その涙が「遺されたあなたに、どう響いたか」が、何より大切だと私は思います。

グリーフケアのひとつとして、
こうした“心に届く現象”にも、そっと寄り添っていきたいものです。