2025.03.26 グリーフ関連のコラム
【死生観から見る動物たち】人間とは違う「死」との向き合い方とは?

人間は死を恐れ、悲しみ、時に意味を求めます。けれど自然界の動物たちは、私たちとは異なる形で“死”に向き合っているようです。本記事では、動物たちの死への反応や行動を通して、「死生観」について考えてみたいと思います。
動物にも死の意識はあるのか?
科学的には、動物が「死」を概念として理解しているかどうかは明確ではありません。しかし、特定の種では明らかに「仲間の死」に反応する行動が観察されています。
- 象が亡くなった仲間の骨に触れ、花を手向ける
- チンパンジーが亡くなった子を離さず毛づくろいを続ける
- イルカが死んだ赤ちゃんを背中に乗せて泳ぎ続ける
それらは本能的なものか、感情による行動かは断言できませんが、死という変化を“感じ取っている”ことは確かです。
日常にある「命のやりとり」と死
捕食と死は、野生動物にとって日常の営みです。ライオンが狩りをし、猛禽類が小動物を捕らえ、ブチハイエナが死肉を食べる。
ブチハイエナはしばしば「残酷」「卑怯」と誤解されがちですが、実際は高い社会性と知性を持ち、自然界において重要な役割を果たしています。詳しくは以下の記事をご覧ください。
こうした動物たちには「殺すこと=悪」という概念はありません。彼らは“生きる”ために他の命を糧にし、その死をただ受け入れているのです。
動物の弔い行動と別れの感情
飼い主の墓を離れない犬、仲間の亡骸に寄り添う猫、死んだカラスの周りに集まる仲間たち。これらは偶然ではなく、死という出来事に何らかの“意味”を見出しているのかもしれません。
人間のように言葉や儀式を持たなくても、動物たちもまた「死と向き合う力」を持っているように思えます。
動物たちから学べる死生観のヒント
宗教や哲学を持たない動物たちは、死を恐れず、意味づけもせず、ただ受け入れ、次の一歩を踏み出します。
この姿勢は、人間が「死」を考えるときに、ヒントを与えてくれるのではないでしょうか。
- 死を過剰に恐れない
- 別れを静かに受け止める
- 命のつながりを自然に受け入れる
動物たちの死生観は、人間にとって“生きる意味”を見つめ直す鏡になるのかもしれません。
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まとめ
人間とは異なる形で「死」と向き合う動物たち。その姿には、私たちが忘れてしまいがちな“命のシンプルなあり方”が映し出されています。死を忌み嫌うだけでなく、受け入れ、生きる力へと変えていく——そのためのヒントを、動物たちはそっと教えてくれているのかもしれません。