2024.06.21 コラム
東京都民では下手に死ねない?
はい!遺体感染管理士のエンゼル佐藤です。
衝撃的なタイトルの記事ではありますが、けして大袈裟でも無い事をこれから書いてゆきますね。
なお、このブログには我が家の6匹の猫様のご飯代の為にGoogleさんの広告を貼っております。
ご了承くださいね。
では、内容にまいります。
東京都、民間火葬会社「東京博善」令和6年6月1日より火葬料金の値上げ!
東京都の火葬の70%を占める、民間火葬会社「東京博善」が令和6年6月1日より、火葬料金の値上げを行った。
東京都には9カ所の火葬場があるが、そのうち7ケ所は民間の火葬会社でうち6カ所が件の東京博善が経営する火葬場である。
それまでの火葬料金は一体あたり87,200円が6月1日より90,000円に値上げ。
そもそも、火葬事業は公共性が高い為に大抵は自治体が管理運営するケースが殆どである。
東京博善も元々は老舗の火葬業社で、東京都で長く火葬業を営んでいたのではあるが、現在は中国資本の会社買収され、経営者が代わっている。
火葬料金が異常に値上げされたのは、中国資本系の会社に代わってからである。
「だったら安い火葬場を使えばいいじゃない」
って、思うでしょうが東京都民の毎月の死亡者数に対して、公営の火葬場数が足りないのが現状で、亡くなった遺体は直ぐに火葬しないと、腐敗する為に嫌でも高い火葬料金を支払う流れが出来てしまっている。
元々、東京近郊での火葬は人口に対して、火葬場数の絶対的な不足の為に順番待ちで7~10日待ちは当たり前になっていた。
新規火葬場の開発行為は土地の確保や周囲住民との同意協定などが難しく、ハードルが高い。
必要なのは分かっているが、何故家の隣なの?的な心情はお分かりいただけるかと。
火葬場やごみ処理施設などのいわゆる「迷惑施設」の建設には実に数十年単位の準備が必要になるのであります。
遺体は冷却しないと腐敗が直ぐに始まるので、冷やす為のドライアイスの使用は必須である。
このドライアイスも一日分は葬儀社によるが5,000円から10,000円くらいとなる。
火葬料金だけで90,000円に一日のドライアイスが10,000円なら直ぐに100,000円は軽く掛かるのである。
平均的な待期期間で言えば火葬だけで150,000円程度は掛かるのである。
そこに遺体の搬送料や葬儀料金は別途であるから、結構な金額が葬儀が出た段階で必要となるのである。
人の死は大抵突然に起きるので、普段は余り気にしていないだろうが東京近郊で葬式をするとはそういう事になる。
このブログを書いているのは、まさに東京都知事選が告示された直後で、これから選挙があり新しい都知事が選ばれるのであるが、この問題に気付いている候補者は一体何人いるのだろうか?
なぜ、東京博善が値上げをしたのか?
その理由については、東京で葬儀社を経営する「佐藤葬祭」さんのYouTubeで詳しく述べているので、気になった方はそちらをどうぞ。