2024.07.17 筆者が体験した怖い話
夜勤病院でのホラー話 (あれは夏では無かった)
こんにちは、遺体感染管理士のエンゼル佐藤です。
いよいよ、夏に近づきホラー話が好まれる?時期になりました。
本日は、自分が看護師時代に体験した、ホラー話を一つ。
ただ、一つこの世の中は人知を超えた、説明が付かない事象は沢山あって、それを理解する為にホラーだとかオカルト、或いは心霊ナンチャラって理由つけしていると、投稿者は思っております。
では、参りましょう。
それは、自分が看護師になってまだ半年くらいの新人だった頃の話です。
時代はまさに昭和で、勤務する病院は築年数も古くて、それだけで夜間は気持ちの悪い場所でした。
そもそも病院って毎日人が亡くなる最大の事故物件だと思いますよ。
個室のベットなんて、そこで何人も亡くなっている訳で、死亡者が出ると個室は24時間の閉鎖と消毒をすれば、新しい患者さんが次々と入ってくる訳ですからね。
自分は消化器外科と整形外科との混合病棟(病床50床)の勤務で、夜勤は2名で回していました。
病院の寮に入っていた独身の自分は、ある程度仕事を覚えた時点で、オンコールみたいな状態になっていました。
外科病棟の患者さんの回転は実に早くて入れ替わりも激しいものでしたよ。
日勤深夜や準夜日勤などの結構、過酷な勤務状態もよくありました。
いくら若くても疲労は溜まるし、中々ゆっくり出来ない状況でしたね。
そんなある夜勤の時に、先輩看護師と二人で夜勤をしていた時に、ナースセンターの前の廊下をフラフラと歩く、お爺さんの姿が。
(あれ?誰だっけ?)
頭をひねって、その人物の名前を思い出そうとした時に、脳裏に浮かんだのは3日程前に亡くなった患者さんの事。
背中に変な汗が、、、、、
「せ、先輩!今、3日前に亡くなった〇〇さんが、、、!」
廊下を指さしながらそう言うと先輩は、眠そうな顔でこちらを見て
「ん~?亡くなった人の事なんか気にするな、気にしたところで自分達にはどうにもできないし、今、やるのは生きた患者さんのケアだよ」
そう言って、せっせとカルテに巡回の記録を書いておりました。
そんな先輩の姿と言われたセリフで、まあ、確かにそうだよなぁ、と妙に納得してしまった自分。
で、別の日にまた夜勤の日。
今度は別の先輩と勤務でしたが、また、ナースセンタ―前の廊下をフラフラと歩くお爺さん。
(あれ?あの人って、、、)
ぼーっとそれを見ていた自分に気づいた先輩が、廊下を見て。
「ギャーーーーーーーっ!!!!」
って凄い悲鳴をあげてあたふた。
「せ、先輩どうしました?」
そう言うと、先輩は真っ青な顔で
「あ、あの人は今日の日勤に緊急で運ばれてオペした人だよ!」
え、、、、、、、((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
慌てて、二人で廊下に飛び出してその姿を確認したら、体中のカテーテルやらなにやらを全部引きちぎって、流血しながらふらふらと歩くお爺さん。
まさに廊下は血の海。
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
お爺さんは術後の麻酔が半覚醒状態の高齢者に時々みられる、一過性の認知症みたいな状態。
そりゃ、意識不明で救急で運ばれて手術をされた記憶なんて無いし、目が覚めたら知らない部屋。
リカバリールームだったから、付き添い家族もいなくて起きた大惨事。
しかし、火事場の馬鹿力って本当に凄い。
お爺さんは念のために、点滴をしていた腕をベッドに抑制帯で固定していたのに、それを引きちぎり、バルンカテーテルまで(膀胱に留置するカテーテル)引っこ抜き、腹部のドーレーンも全部引っこ抜き。
まさに阿鼻叫喚。
その事後処理は延々と朝まで続き、婦長(当時は看護婦のみ)と主治医に管理不十分でメッチャ怒られた。( ;∀;)
実に心霊ナンチャラより現実の生きた人が一番に怖いって痛感した出来事でした。