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遺体修復士の備忘録

2025.04.9 カルテに書けない事件簿

【実録】正座して飲む座薬!?〜整形病棟に響く静かな衝撃〜

それは整形外科病棟での出来事でした。
ベテラン看護師の私ですら、聞き返すしかなかった “言葉の魔球”が飛んできたのです。


「先生、座薬が効かないの」

高齢の女性患者さん。
術後の疼痛コントロールのために、痛み止めとして座薬が処方されていました。

数日後、その方が看護師ステーションに来て訴えました。

「全然、効果がないのよ!」

えっ?そんなはずは……と思いながら確認します。

「ちゃんと使えてますか?挿入しにくくはないですか?」
「ううん、大丈夫よ。ちゃんと正座して飲んでるのに、全然効かないのよ!」

……。

ざ……座薬……飲んでる!?


座薬、飲む派!?正座する意味とは!?

情報が多すぎて一瞬脳がフリーズ。
しかも「正座してるから効果倍増」みたいなニュアンスまで含まれている。

もう心の中ではツッコミが止まりません。

いやいやいやいや!!飲むんじゃないんです!!
座るんじゃないんです!!
“入れる”んですーーー!!

※このあと、もちろんやさしく丁寧に再説明させていただきました。


まとめ|言葉は伝わるとは限らない

“座薬”という言葉は知っていても、使い方が完全にズレてしまうこともある。
とくに高齢の患者さんにとっては、聞き慣れた言葉でも意味があやふやなことが少なくありません。

でも、そんなすれ違いも含めて、
現場は今日も笑いとやさしさにあふれています。

座薬は、飲みません。
正座しても、効き目は変わりません(笑)