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ご遺体のお医者さん

2022.01.21 豆知識

日本での土葬は出来るの?

こんにちは、遺体感染管理士のエンゼル佐藤です。
はい、日本のお弔いは殆どが火葬になります。
では、土葬は出来ないのかな?

答えは出来ます!
現在でも、役所で埋葬許可証って発行している所もあります。
日本では土葬を法律で禁止はしていないので、出来なくはないのです。
私が住む地元の市役所の市民課窓口で確認してあります。
現在も埋葬許可証は発行できるそうです。
しかし、火葬みたいにすんなりとは出せないでしょうねとの、担当氏の言葉でした。
※ 令和4年1月現在です、今後法改正もあるかもしれませんね。

ただ、土葬をするには色々と条件があるのです。
現在の日本で土葬ができるのは、まずは個人名義の墓地を所有している事。
それか、土葬を許可している霊園と契約する事になります。
そして、埋葬したい故人が国で定めた法廷伝染病とか指定伝染病とかになっていない事。
土葬してしまうと、感染のリスクがあるので火葬しないといけませんね。
こうして見ると、中々にハードルが高いと思います。


土地には名義と地目があるのですが、これが墓地という地目とそれが個人所有である事です。
現在、個人での墓地の新規の所有は出来ません。
墓地埋葬法という法律で、現在は墓地を新規開発・所有できるのは宗教法人と定められています。
どうしても個人所有したいのでしたら、個人所有している方と婚姻とか縁組するとかしか方法はないですよね。
公営墓地や土葬を認めていない霊園では、土葬は出来ません。

そもそも、墓地に墓石やお骨を収めるカロウドが作られていれば、土葬をするスペースも物理的にありませんよね。
日本で現在使用している棺の標準サイズは長さが180センチになります。
昔は尺で言っていたので6尺って葬儀屋さんはいいますね。
1尺が30センチになります。

私はなぜなのか、火葬場の管理の仕事になった経緯がありまして。
たまたま、そこが実家に近い場所でした。
昭和47年に最初の古い火葬場が作られて、当時の図面を見る機会もあり、その時代の火葬炉に入る棺のサイズが5尺8寸※ (約175センチ)と書かれていました。
この5尺8寸が妙に記憶に残っていましてね。
※ 一寸は3,03センチ

当時はまだ尺貫法があったのですよ。

私の父が左官業だったのも影響していたのかも知れません。
家に曲尺(かねじゃく)とかもありましたしね。

さて、私が嫁いだ家が実は墓地を個人所有していたのですよ!
嫁いで3年目に主人の祖母が亡くなり、自宅葬で土葬だったのです。
これまた大変に手間の掛かるお葬式で、一週間は掛かりました。

病院から祖母をお迎えして、組内にお触れを回して集めて葬儀日程とかを決めます。
自宅葬の場合、役付けってありましてね。
墓穴を掘る人、棺を担ぐ人、などなど今では聞けない内容が盛り沢山でした。
組内の女性が集まると、白の晒布で白装束を皆で縫ってお着せ替え。
男性が藁を編んで、草履を作って履かせます。

仕出しも頼まなかったので、食事のお膳も自宅で用意。
農家は蔵に家紋入りの漆器のお膳や器を持っていたのです。

葬儀のお膳のメニューも決まっていて、煮魚・がんもの煮物・白和え・饅頭・ご飯・汁物。
詳細は不明ですが一膳めしは縁起が悪いとかで、ご飯は最初に一口だけ盛って必ずお代わりするのが作法。

当時の我が家は古い萱屋根の古民家。
土間があり、そこで竈門に薪を燃やして煮炊きするのです。
葬儀が11月で寒い季節でした。

土葬だったお墓を直すには、改葬許可証が必要

祖母の葬儀が我が家では最後の土葬でした。
以後はお墓を直して、墓石とカロウドを設置しています。
同じ場所でもお墓を直すには改葬許可が必要で、役所の受付で貰えますよ。
土葬のお骨も一度、改葬許可証を貰って火葬場で焼き直しして骨壺に収めてから
納骨の運びになります。

リアルに自宅葬で土葬なんて、二度と体験出来ないでしょう。
大変でしたが、貴重な経験ではありました。

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