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遺体修復士の備忘録

2019.07.26 終焉の場での豆知識

2025年版最新 ご遺体の口が閉じなくて困った時の対処法!!

ご遺体の口が閉じない原因と対処法|自宅でできる簡単な対処法とは?

こんにちは。
遺体修復・エンゼルケア専門士のエンゼル佐藤です。


ご葬儀の際、「故人の口が閉じない…」とお考えになったご経験はありませんか?

この記事では、ご遺体の口が開いてしまう主な原因と、誰でもできる簡単な対処法をご紹介します。


【結論】口が開く一番の原因

実は、ご遺体の口が開いてしまう原因の大半は「頭の位置が低すぎる」ことです。

つまり、頭を高くするだけで自然と口が閉じるケースが非常に多いのです。

✔対処方法:頭を高くする

  • タオルなどの少し厚みを枕の下に追加する
  • 枕を2重にする、または高さを調整
  • コンビニや100均で売っている安価なタオルでOK

死亡直後で死後硬直が始まっていない場合は、これだけで解決するケースが多いです。


死後硬直と口元の関係

「死ぬ直=筋肉が固まる」と思われがちですが、正しくは筋肉内の血液が凝固することで起きる死後変化です
乳幼児や高齢者は筋肉が少ない、或いは衰えてしまっているので死後硬直が起きにくい

また、死後硬直が徐々に進んだあと劣化が始まり、筋肉が再び柔らかくなる「融解(ゆうかい)」という現象もあります。


口が閉じない時の補助のテクニック

✔ハンドタオルで「顎下」にスペーサーを入れる

  1. フェイスタオルやハンドタオルを顎の支え(スペーサー)にする
  2. 顎の下に丸めたハンドタオルを差し込んで支えます
  3. 衣服や掛物で見えにくく工夫をする

この方法はご家庭でもすぐに実践でき、火葬時もそのまま燃やせるなど利点が多いです。


NG行為:やらないほうがいい方法とは

×顎バンド(チンカラー)


かつてや病院の一部の葬儀社で使用されていたスウェーデン製の「チンカラー」。
顎にゴムの跡が残ってしまい、皮膚の変色や剥離の原因になりますのでご注意。
また、見た目にも不自然で、口が閉じることはありません。

× プラスチック製

見た目が硬く、皮膚に圧痕を残すことがあり、火葬にも不向きです


入れ歯について

直前になるまで入れ歯を使用していた方で、死後直後であれば再挿入できることもあります

しかし、時間が経ってから無理に入れようとすると口腔内を傷つける恐れがあるために無理は禁物です。

✔ 脱脂綿で「仮歯を制作」

  1. 脱脂綿を固めて、入れ歯のような形に整えます
  2. 木製のアイスクリームスプーン(舌圧子の代用)で口を開いて処置
  3. 顔のバランスを見ながら形を整える

多少のテクニックが必要ですが、器用であればご家庭でも対応可能です


葬儀社での対応は?

実は、プロの葬儀スタッフでも「ご遺体にはあまり接触したくない」と感じている方は少なくないのです。

たとえば、頭に損傷がある場合や死後変化が進んだ状態では、処置に戸惑う場面もあるでしょう。

だからこそ、誰でも実践できる、肌に優しい方法を知っておくことが大切なのです

また、葬儀社のスタッフとは、セレモニーの専門家であり、遺体の処置の専門家ではありません。


【まとめ】誰でもできる、ご遺体の口の閉じ方

状況対処法
口が自然に開いている枕を高く
頭を上げても閉じない場合顎下にタオルなどを入れる
入れ歯脱脂綿で仮歯を作成
注意事項チンカラー(顎バンド)やプラスチック製の物はNG

おすすめYouTube紹介

佐藤葬祭・代表 佐藤伸顕さんのYouTubeチャンネル


葬儀の現場経験に基づいたリアルな情報を2013年からYouTubeで発信されており、テレビや雑誌の経験取材も豊富です。


おわりに

「専門家に任せるしかない」と思われがちなご心配ですが、知識があればご家族でも穏やかに対応し、安らかな姿に整えてあげることができます

その一歩が、きっと後悔のないお別れに繋がりますように。