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遺体修復士の備忘録

2022.01.23 終焉の場での豆知識

【令和時代の墓地事情】新規で墓地は作れるの?法律の専門家が解説!

こんにちは、遺体修復士のエンゼル佐藤です。

今回は「令和の現代において、新しく自分で墓地を作ることは可能なのか?」という疑問について、法律の観点からわかりやすく解説します。

■ 結論:個人で新規墓地を作るのは現実的に不可能です

まず結論から申し上げますと、現在の日本の法律では、個人が新たに墓地を開設することはできません。

墓地を設置できるのは、基本的に宗教法人に限られており、一般の個人や民間企業が自由に墓地を開発することは認められていません。

■ 墓地の開発には厳格な条件があります

仮に宗教法人であっても、新規に墓地を開発するためには、次のような厳しい条件が求められます。

  • その地域で墓地が著しく不足しているという明確な理由がある
  • 例:「既存の寺院墓地が満杯で、すでに30人以上の希望者がいる」など
  • 地域の公営墓地に空きがある場合は、新設を認められない

墓地の設置・許可は地域の保健所が所管しており、申請には多くの手続きと時間が必要です。

■ 令和の日本は「墓地余り」の時代

少子高齢化が進む現代、地方では「墓じまい」が増えており、墓地の空きが目立つようになっています。

全国的に見ると、すでに墓地は供給過多の状態です。

そのため、新たな墓地の開発は現実的に認められにくく、新規墓地の許可が下りる可能性は極めて低いと言えるでしょう。

■ それでも「立派なお墓」を持ちたい場合は?

ここからは法律のグレーゾーンとも言えるお話です。
※違法ではありませんが、悪用厳禁。あくまでも参考情報としてご覧ください。

● お骨の「仮置き」は違法ではない

実は日本の法律では、火葬後の遺骨について以下のようになっています。

  • 納骨の期限は法律で定められていない(令和4年現在)
  • 自宅などで一時的に保管する(仮置き)ことは違法ではない

ただし、最終的には墓地に納骨するか、散骨などで処理する必要があります。
適切に処理せず放置すると死体遺棄罪に該当するおそれがあり、3年以下の懲役となる可能性もあります。

● 「仮置き場」は個人でも設置可能?

この法律の特性を踏まえれば、次のような方法が理論上は可能です。

  • 個人所有の広大な土地に、立派な建物を建てる(例:古墳風、霊廟風)
  • そこに「納骨」ではなく「仮置き」としてお骨を置く

この場合、「墓地」ではないため、墓地としての許可や手続きは不要になります。

つまり、理屈の上では「立派な仮置き場」は個人でも作れるというわけです。

■ まとめ:法律的にはOKでも、倫理的にはどうなのか?

  • 新規の墓地開発は法律的・実務的にほぼ不可能
  • 自宅などへの仮置きは違法ではない
  • 個人で立派な「仮置き場」を作ることは理論上は可能

しかしながら、遺骨の取り扱いには倫理的配慮周囲の理解が必要不可欠です。

法律のグレーゾーンを悪用せず、故人への敬意をもって慎重に行動しましょう。

この記事が、皆様の終活や墓地に関する理解の一助となれば幸いです。